2018年8月23日木曜日

自然栽培農学校/La Escuela Agrícola de Cultivo Natural, Estilo de Akinori Kimura

◎週末に北海道木村自然栽培農学校へ行った。奇跡のリンゴの木村秋則さんの農業のやり方を継承する学校だ。
5月から通っていて、10月には終わるので半年だけだ。しかし、冷涼な北海道だから仕方がない。11月には雪が降る。

 入学式には木村さん本人が来て熱弁を振るってくれた。欧州では日本の農産物は農薬だらけだというふうに捉えられているようだ。
 EUで使用禁止にした農薬を、同時期に日本では化学的な人体への根拠がまだ証明できないと、市場への影響を考慮してむしろ使用制限を緩めたというから、まぁそう思われても仕方が無いと言う。
https://news.yahoo.co.jp/byline/inosehijiri/20180430-00084675/
http://organic-newsclip.info/nouyaku/regulation-neonico-table.html
https://www.reuters.com/article/us-eu-environment-bees/eu-nations-back-ban-on-insecticides-to-protect-honey-bees-idUSKBN1HY11W

 木村さんは自然栽培は地球を救う農業だと言う。体を蝕む農薬から人間を守り、土地のそして作物の自然の力を取り戻して、今地球環境を救わなければ手遅れになるという信念の人だ。海洋汚染、土壌汚染、空気汚染・・世紀が変わった時の地球はどんなだろう。
 7世代後の子孫のことを考えて今を考え生きるというような教えが、自然とともに生きて来た彼の地・アメリカ大陸の先住民の言い伝えにあるという。日本でも似たような考え方は、何百年も続いた江戸の世にはあっただろう。

木村さんの農薬どころか肥料さえも一切使わないという農業のやり方は、にわかには信じられない。確立するまでに10年以上かかったという逸話も理解できる。きっと変人扱いだったに違いない。
 しかし今や日本中に、いや世界中に信奉者がいて、しかもそれぞれに土地や気候に合わせて進化しているという。木村さんが進歩や変化を歓迎しているので、これからもその土地土地で進化し続けるだろう。
 作物を採ってしまえば栄養も採られるから、肥料は入れないとダメでしょ・・と、ボクも感じてた。しかし、空気中の窒素などの分子や地中のバクテリアなどの微生物の死骸や働きで栄養は次々に生まれるのだとい言う。むしろ、肥料をあげると過剰栄養状態となり、土地はダメになっていき、作物も弱くまずくなるんだと言う。
 ウソでしょ!とも思うけれど、今や木村さんだけではなくとてもたくさんの人々が世界中でそれを証明している。確かにネットで「自然栽培」や「Natural Cultivation」「木村秋則」「Akinori Kimura」などと検索すれば、たくさんの情報がある。
 もうびっくりです。事実は小説よりも奇なり。

農薬に過敏に反応してしまい、この現代で食べるものが無くて飢え死にする人がいるらしい。そんな人も近隣に農薬を使う田畑がない自然栽培の作物は食べられると言う。死活問題です。しかもそんな人が、提供する側の実感として年々増えているらしい。やばい状況が知らない間に忍び寄っている。

 さぁボクも本格的にやりたいけれど、土地を持っていない。時間が取れない。悲しい・・・。
 しかし知ってしまった今、できることから取り組まなければならないと思っている。
ボクは化学技術者としてキャリアをスタートさせたが、今やグラフィックや編集デザイナーとして、またイラストレーターとして多くの経験を積んで来たから、その分野で目の前から変えていこう。
具体的には、とりあえずこの授業を手作りの冊子にしたり、こうしてブログなどで折に触れ記録できたらと思う。





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