2011年3月16日水曜日

同僚のことも少し

「ブログ見てると遊びに行ってるようにしか見えないが・・」と言われたので、仕事のことを。
いや、仕事はまだ確かにちゃんとできてると自分でも手応えが無いので、まずは職場のことを。
職場というと、やっぱり同僚のことを書かざるを得ない。

職場は工業高校併設の職業訓練校で、パラグアイの首都アスンシオン郊外にある。
周りは会社向けの卸屋さんや、お店、他の学校に囲まれていて、表通りから1本裏に入った静かな場所。
しかし、学校の横には産業ゴミが日常的に捨てられていて、近くの建築系会社のトラックの駐車場にもなっていて、塀には落書きも多くあまりきれいな所とは思えない。
緑も多いのにもったいない。

でも、学校の中にいると緑豊かなキャンパスでとても落ち着く。
日本の援助でできた学校で、設計も日本人だと聞いて、それで感性が同じだから落ち着くのかな、と勝手に納得する。

同僚は40代の主任の先生と、29歳の先生の2人。
いつも冗談ばかり言い合っていて、本音が見えにくいけれど、悪い人たちではない。
いや、いい人たちです。

主任の先生(エスコバルさん)は、学校や役所が併設の高校ばかり大事にすることをいつも苦々しく思っていて、職業訓練校の自分たちの生徒のために校長と掛け合ったりしている熱血漢だ。
自分でも印刷会社を経営しているらしく、仕事の話をよくしている。
公私混同はこの国の文化のようで、税関員が貿易の仕事で稼いでいるなんていう話も聞くくらいだ。
むしろ公務員の方がよく副業を持っているらしい。

それから、授業料はタダだけど教材は生徒が買うというのが基本のようで、あまり学校には資金が無い。
よく授業中に生徒も巻き込んで仕事をして納品したりしているので、生徒の教材購入のためにやっているんだと思っている。

僕は今のところ、生徒に直接教える訳でもなく、後方支援的に、故障した機械の修理をメーカーに聞きながらやったり、見ていて疑問に思うところを聞いたり、不足に思うものを買ったり、デザインものがあれば手伝ったり、雑用係みたいな立場に甘んじている。

コンペの開催や雑誌の取材編集、観光絵はがきの作成、先進企業の見学レポート作成など、いろいろ言っていても、カリキュラムがすでにしっかり組まれていて、時間も無く、なかなか・・・。
提案を実現するべく、取材用のカメラを買ったりソフトウェアを入れたりしているが、使える日が来るのかどうだか分からない。

今日もデザイン会社や大手の印刷屋が見たいと言ったら、生徒と一緒に冬休み開けの8月ころ見学するから待ってくれという。でも今思えば、夏休み前にも似たようなことを聞いたような・・・。

そんな風にいつもうまくはぐらかされているようで、なかなかたいへんだ。
だから調整員というJICAの人たちと相談しながら、悩みながら、なんとかやっている。




















写真は今期の生徒達(教室の裏庭で)


もう一方の若い方の先生(スリンさん)は、エスコバルさんの片腕として活躍している感じだ。
陽気な人で、一緒に居ると冗談ばかり言っていて飽きない。
でも悪い冗談と、グアラニー語を教えて喜んでいるのが困りものだが。

そして2人ともいつも9時前後に軽食を取ってマテ茶の冷たい版であるテレレを飲み、音楽をしょっちゅう掛けて踊りながら仕事している。
奇声を発するのも得意で、自分たちだけ分かるジョークをよく言い合っている。
「ジョージョーカ」もその一つで「OK」の意味らしい。
他にも犬やカエルや毒蛇の肉を食べる話や、比喩めいたジョークが多いが、グアラニー語が多いので、聞いてもよく分からない。

まぁでも楽しい職場の方だろう。

そして我々を後方支援してくれているJICAに関しては書類さえ揃っていれば、ごちゃごちゃ言わないでいろいろ支援してくれているのでありがたいが、仕事を100%バリバリやっている実感がこちらにまだ無く、なんとなく申し訳ない気もする。

でもまぁこのパラグアイでの我々への支給金額はほんの涙金。周辺諸国と比べてもダントツに低い。
だからと言う訳でもないが、ぼちぼちやろうとも思っている。
言葉も充分に通じない不自由な海外暮らしなのでウツ病になっても困るし・・・。

でも本音を言うと逆に少しでも給料をまともにくれて、みんながやる気になって、仕事しないヤツは振り落とすされるくらいのことをしてくれれば、もっと緊張感が出ていい仕事をみんなすると思うなぁ。
実績のある人が多いんだから。

ありゃ、なんだか変な感想文みたいになってしまったけど、そんな日々です。

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