2012年8月13日月曜日

ジャガーの街の丘/Cerro Yaguarón

下から見上げたYaguarónの丘
パラグアイに来たばかりの同僚と、最近その名前を聞いたジャゥワロン(Yaguarón)の丘へ行ってみた。
この妙な名前は、帰って来て調べてみると、もともとグアラニーの神話に出て来る犬、またはこの地に住んでいたジャガーから来ているらしい。

そういえば、家々には犬のような等身大の陶製の人形が置かれてあって、本物かと思って驚かされていた。
変な風習だと思っていたが、曰く因縁があったんだな。
写真を撮れば良かったが、残念ながら無い。
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Yaguarónは南に向かう1号線上、アスンシオンから50kmほどの距離にある。
途中のSan Lorenzoでたくさん人が乗って来て一時ぎゅうぎゅう詰め状態になり、どんどん車外に見える緑が多くなるに連れて、ぱらぱらとまた減って行った。

Yaguarón手前には「カンタロー(陶製の容器)とハチミツの街」という横断幕がかかったItáの街があり、街路も美しくよく整備されている印象を受けた。
毎年2月3日にはフェスティバルが開かれているらしいから訪れてみたかったが、来年となるともう無理だな。
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上から見た景色
さて、1時間以上乗ったところでやっとYaguarónという表記が現れ始めたので、運転手さんに丘の場所を訪ねたら「ここで降りて、真っ直ぐ行けばいい」という返事。
降りてテクテク赤い土の道を歩いていると、上面がほぼ水平に見える台形の岩の丘が見えて来た。
丘の上に、十字架と礼拝堂のような建物が見える。

当たりを付けて階段が続く山道を行ったが、突然岩の壁に道を阻まれた。
おかしい・・。
しかし戻るのもヤなので、そのまま肩を使ったりしてロッククライミングまがいに昇りきった。
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岩の上で休む好青年
そこは、いきなり台形の上の平地で、遠くの丘まで見渡せるいい景色が広がった。
前から若者が一人やって来たので、聞くと他に道がやはりあったようだ。
握手をして来たので、なんとなくそのまま彼と連れ立って、さらに上の岩を目指した。

足下をふと見ると、彼はなぜかクツを脱ぎハダシだ。
おかしなヤツだが優しそうだし、聞けば哲学科の学生だというから考える人だ。
どうやらこの丘は昔からの聖地らしいから、そういったものを直接肌で感じたいらしい。
インドに行った事は無いが、インド人のようだと思った。

岩の上は、いい風が吹き抜けて気持が良かった。

トンビのような鳥がたくさん舞っていた
たくさんトンビのような鳥が舞っていたので若者に何の鳥か聞くと、「グアラニー語ではゥルブだ」みたいなことを言った。
屍を食べる鳥だというが、それじゃ禿鷲じゃないか。
確かに頭が少し白いようだが、少しでかいトンビにしか見えない。

途中、もうひとり別の若者が岩の上にたたずんでいて、こっちはかっこ良かったので写真を撮らせてもらった。
しかしハダシの彼の写真は撮り忘れた。
ごめん考える人。君こそ撮るべきだった。
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降りるのも、雨水が下る道であろう切り込みのような道無き岩場を降りた。
おりきった所は公園のような広場になっていて、公衆トイレが整備されていた。
子供たちが勝手にトイレの前に陣取り、盛んにトイレを勧めて3milGsだという。

う〜ん。バスターミナルの有料トイレはもっときれいに掃除されているし、相場は1milGsだ。高過ぎるぞ。
いや、その前に君らは勝手に占拠しているだけで、そこは無料トイレじゃないか。
・・と言いたい気持を抑えて、にっこり笑って「今はいいよ」と言って帰り道を急いだ。
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外観はシンプル
その後、気持のいいパティオで昼食にミラネサを食べ、2時から開くという教会を見に行った。

……すごい!
フランシスコ教会の特徴らしいが、外観は白くシンプルなのに内観は荘厳で豪華な装飾に溢れている。


正面には「Templo de San Buenaventura」という文字が。
すべてを直訳すると「聖なる幸運神殿」?
いい名前だ。


内観は荘厳で豪華な雰囲気
木彫と思われる贅を尽くした彫刻がほどかされている。
この街は1587年アスンシオンに半世紀遅れて2番目に設立されたというから、スペインから来た職人さん達が作ったのだろうか?
入口に寄付箱が置かれていたが、内部の装飾に圧倒されてすっかり忘れてしまった。
ごめんなさい。
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Yaguarónの街は独裁で名高いホセ・ガルパル・ロドリゲス・デ・フランシアの出身地でもあり、パラグアイの伝統音楽を演るペテテ・ペテケというバンドがあるとウィキペディアにあったので、Itáと併せてまた来てみたいが、どうかな?来れるかな?
http://en.wikipedia.org/wiki/Yaguar%C3%B3n

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