2012年8月5日日曜日

アレグア「いちご祭り」/Feria de la frutilla en Areguá

湖美術館の入口付近
アレグアは「芸術家の街」ということになっていて、陶器中心に職人や画家やミュージシャンが暮らしている。

湖文化センターという美術館があって、現地の陶器作家の作品を中心に紹介している他、折に触れ積極的にカルチャー教室や講演会、映画会などを開催して地域に文化のタネを蒔いているようだ。
http://www.facebook.com/pages/Centro-Cultural-del-Lago/123457937675469

その美術館の向かいには怪しい私設の美術館があるし、となりにもクラフト作家の家があってなかなかいい作品を展示販売している。
ボクは、以前ここでアクセサリーを買った。
http://flying-house.blogspot.com/2011/10/aregua-ciudad-de-artesanias.html
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そして、アレグアはまた保養地でもあり、対岸のサンベルナルディーノほどではないが、ウパカライ湖の岸辺ではヤシの木が生えてボートもあり、ちょっとしたリゾート気分を味わえるので、夏休みにはたいへんな賑わいらしい。

さらにアレグアの街はイチゴの産地としても知られ、国道沿いにはたくさんのイチゴ売り屋が並んでいる。
街の山間には大きなイチゴ畑があり、専用のバスも走っている。

湖美術館のとなりの店
このバスに乗ってイチゴ園に行く途中には、家具美術館が約2年前にできて早速行ったのだが、金持ちの道楽で集めた数百年前の古い立派な家具が大きな1フロアに展示してあった。
家具のよほど好きな人以外は、不便な場所なので来ないらしくまったく人が居ないのも印象的だった。
何度か呼び出して鍵を開けてもらい入ったが、暑い時期でクーラーを付けたもののなかなか効かず、汗だくで観ていたのを思い出す。
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さて、今回のアレグア訪問は8月4日の晴れた土曜日で、「いちご祭り」開催の記事を、新聞社のサイトで見たからだ。
http://www.ultimahora.com/notas/549599-Feria-de-la-frutilla-este-sabado-en-Aregua
まるで浮観堂のような施設ができていた!
アスンシオン港では恒例のプエルト・アビエルトが行われ、住まい近くの階段状のコロニアル時代のテラスでも音楽やテアトロなどのイベントが行われていたようなので少し迷ったが、アレグア行きのバスに乗った。

そしてアレグアは、湖付近がずいぶんときれいになっていた。
ゲートから始まり歩道や、芸術の街らしく地図と噴水代わりのオブジェまであり、日本の浮観堂のように通路が湖に伸びていた!
湖の中にまで、釣りをしている人間の鉄製のオブジェが浮かんでいた。

しかし、ずいぶん本気で整備したものだ。
パラグアイの最先端リゾートを目指しているのだろうか?
それにしても、かなりの投資だから、どこの資本を使ったものなのだろう?

市内案内図(この裏)と噴水代わりのオブジェ
これでちゃんとした宿泊施設でもできて、付近の柱状節理のある丘などの自然を舞台のアクティビティを考えてネイチャーガイドなんかも養成できれば、世界から、少なくとも中米各地から観光客が訪れる一大リゾート地になることも不可能ではないと思わせてくれる。
湖の水が汚いので、水質浄化も大きな課題だけれど。
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肝心の「いちご祭り」は、この湖岸で行われていて舞台や屋台、展示ブースまであって、配られていたパンフレットに「EXPO CENTRAL」とあったが、確かにミニEXPOとなっていた。

いちごと生クリームの美味しいデザートを食べて「いちご祭り」を少し味わったが、ステージでは音楽ショーも行われていたので、前にアスンシオンで出会ったアレグアに住んでいるという南米各地から集まったミュージシャンたちに会えるかと期待していた。
しかし彼らの姿はどこにもなかったので残念だった。
アスンシオンの階段イベントのほうに出てたのかな?
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アレグアの城
今回のアレグア訪問では、前回写真を撮れなかったお城の写真も撮って来た。
この小さな城は、初代大統領カルロス・アントニオ・ロペスの息子である第2代大統領フランシスコ・ソラーノ・ロペス(マリスカル・ロペス)が1860年代に建てたということだったが、いとこにあたる女性がその後暮らしていて死後教会に寄付されたらしい。
今は横にあるきれいな教会や宿泊施設と合わせ、広い敷地全体が教会施設になっている。

高齢のシスターが「中はMuseoになっている」というので「見たい」と言ったら、親切な小太りでサッカー好きなシスターが、塔のある屋上まで丁寧に案内してくれた。
シスターとボク。後ろに教会が見える
感謝。
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昼食は湖岸近くのレストランで摂ったが、静かで芸術の匂いがあちこちにするアレグアの街はいつも落ち着く。
アスンシオンに住んでたまに来るからいいのかもしれないけれど、アトゥラと並んで住んでみたい街のひとつだ。

命が永遠に続くなら、世界中の静かな街で住んでみたいと思う。
こうして初の海外暮らしをする前は日本が一番だと思っていたから、そんなこと一度も考えたことは無かった。
ヘミングウェイやゴーギャンといった著名な作家や芸術家が、生地を遠く離れて南の島などで暮らしていた気持が今ごろ分かった。


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