2011年9月2日金曜日

本場アルゼンチンタンゴ/Tango auténtico de Argentina

当日配布されたリーフレット
急に本場のアルゼンチンタンゴ・コンサートがあるという情報を得て、しかも無料だというので、師匠と共にパラグアイ中央銀行のホール「El Gran Teatro José Asunción Flores」へ行った。

午後8時からの公演だが、7時15分開場で予約席はすでに無く、自由席も500席しか無いというので、急遽早めに師匠の家におじゃまして美味しいパラグアイ産パイン入の酢豚をごちそうになり、歩いて出掛けた。
師匠の家からは歩いて30分以内だし、バス路線がよく分からなかったからだ。
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暗い中てくてく歩いて道を聞き聞き、やっとたどり着いたら、すでにたくさんの人が2つの列を作って並んでいた。
どう見ても500人以上いる!
パラグアイではどんなイベントもだいたい30分か1時間は平気で遅く始まるので、我々は開館時間ギリギリでも充分だと踏んで来たのだが、それでもやっぱり人気イベントは早く来なけりゃダメなんだと分かった。

10人づつ中に入るので、ゆっくりとした歩みだがしかし確実には進み、まずやっとロビーのような所に入れた。
中では地元の電話会社copacoが運営する通信サービス「Vox」のキャンギャルが居て、Voxが、この大きなタンゴコンサートのスポンサーということが分かった。

このロビーのある建物はカルチャーセンターにもなっているらしく、かなり大きな建物で、劇場とは2本の丸い窓のある飛行機に搭乗する時のような雰囲気もしないでもない通路でつながっている。
他に2本の通路があるというが、こうした通路は「特別な空間」に向かうという雰囲気が出てなかなかいいと思った。

さて、やっと席に付いてみると"グラン"という名が示すように1300の2階建て客席と800㎡あるという広いステージを持つ大きな劇場だった。
席に付くのも、席を独占しようと荷物を置いているずうずうしいおばさんがいたりして大変だったが、なんとか後ろのほうに座れた。
(席の荷物による占拠は止めてくれというアナウンスが流れた時には、みんなから拍手が起きたほどだ)
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さて、前置きが長くなったが、このタンゴ・コンサートはかなり素晴らしかった!
おそらくアルゼンチンに行かずして、アルゼンチンの最高峰タンゴを見れたということだと思う。
スペクタクル、アクロバチック、カラフル、そしてエロチック!
ああ、もっとバレーの知識があれば、あの感動のステージをもっとうまく表現できるのに!

基礎がしっかりしたダンサー達が、いい意味でちょっと不良なクラシックバレーをショー的要素が満載で踊ってくれたような、そんなライブだった。
メンバー全体の連携や演出もみごとというしかないステージングで、ここに生の演奏が加われば、もうそこはアルゼンチンのコロン劇場そのものだろう。
タンゴは思った以上に進化していて素晴らしいショーになっていた!

ショーが終わり観客がスタンディング・オベーションし、パラグアイでは珍しくアンコールが何度も行われている中、我々は少し早めに抜け出して帰路を急いだ。

バスで帰宅するボクの胸の中は、まだ満足感でいっぱいだった。
欲を言うとボクは近眼なので、もう少し前で見たかったが、それは無料ライブでは贅沢というもの。
またいいライブ情報が"たまたま"手に入ることを祈りながら、アンテナを張っていようと思った。
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パラグアイに来て、日本でも見たこと無い様々な音楽イベントを、しかも無料で鑑賞できているのが不思議で仕方が無い。
パラグアイでは音楽イベントもアートイベントも美術館や博物館も、銀行や企業がスポンサーになっていて、市民は無料で見ることができる。
ほんとに"貧しい発展途上国"なの?

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